
TERRADA WINEでは、ワインの購入・保管から熟成にかかわるサービスをご提供しておりますが、その一環として年に数度、お客様にワインやお酒の理想的な熟成、ワイングラスの魅力などをご体験いただけるリアルイベントを開催しております。
今回はTERRADA WINE STORAGE 天王洲 PREMIUMのプライベートラウンジにて、貴重な熟成日本酒の世界を知ることができる、特別なテイスティングイベントを開催いたしました。
目次
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『熟と燗』とのコラボレーション

今回は、「素晴らしい熟成の世界を知っていただきたい」という共通の想いのもと、質の高い熟成日本酒のみをセレクトして取り扱う専門店『熟と燗』様とイベントを開催いたしました。
東京と京都の実店舗、そしてオンラインショップを展開する『熟と燗』。
日本酒を熟成させてたのしむという文化を広めるため立ち上げられた同社の最大の特徴は、徹底した品質管理とこだわりにあります。
取り扱う商品はほとんどが蔵出しで、来歴が明らかなものばかり。
専門家チームによる厳密な試飲を経て、心からお勧めできる銘柄だけを提案されています。

本イベントは、同社が選び抜いたお酒を実際にテイスティングしながら、「時間をかけて熟成させる」という、日本酒の奥深い魅力を体験できる貴重な機会となりました。
ご参加いただいた皆さまを魅了した熟成酒の世界について、詳しくレポートいたしますので、ぜひご覧ください。
日本酒の歴史に刻まれた「熟成」の足跡
飛鳥時代から続く酒造りと、高値で取引されていた「熟酒」の存在
日本酒の歴史は飛鳥〜奈良時代にまでさかのぼり、宮内省には酒造りを司る役職が存在していました。
古い文献には「熟酒」という言葉が登場し、江戸時代には、長期間熟成させたお酒が新酒の数倍もの高値で取引されていたと言います。
日本酒には、古くから熟成の概念があったことが窺えます。

酒税導入と徹底的な技術指導がもたらした「味の均一化」
しかし、明治期に新たな酒税制度が導入されたことで、この潮流が大きく変わります。
当時の大蔵省(現在の国税庁のルーツ)は、国家財政の要である酒税の取りこぼしや、お酒の腐敗による売り損じを防ぐため、徹底した近代的な技術指導を行いました。
一定の基準を設けて「それに適合した酒造り」を推奨した結果、安定した酒造りが可能になった一方で、多くの酒蔵が手間と現金化に時間のかかる「熟成」を諦めることになります。
こうして市場には、すっきりと飲みやすい、比較的似た味わいの日本酒が溢れることになりました。
新酒と熟成酒のキャラクター・楽しみ方の違い

現在一般的とされる日本酒(新酒)は、スペックが似ていると「どれが美味しいか」という比較になりがちですが、熟成酒はそれぞれの個性が際立つため、「どこに焦点を当てて楽しむか」という点を重視して向き合うことができます。
| 新酒 | 熟成酒 | |
|---|---|---|
| キャラクター | 分かりやすく、お酒の方から勝手に味がやってくる 例:積極的に名刺を持ってアプローチしてくる新入社員 | 幾重にも重なる深みがあり、探る中で徐々に本質が見えてくる 例:何度も接見してようやく腹が見えてくる重役 |
| 味わいと余韻 | 好き嫌いが分かれにくいすっきりとした甘味・旨味・キレが重視される傾向 | 戻り香が味の6割を占めるという通り、しっかりとしたアフターテイスト(余韻)によって、ワイン愛好家が好むような高い満足感を得られる |
| 開栓後の変化 | 空気(酸素)や光(紫外線)の影響を受けやすく、フレッシュな風味が変化しやすいため、早めに飲み切るのが一般的 | 既に緩やかな酸化(熟成)を経ているため、開栓後も劣化しにくく、ワインセラー等で数週間~半年ほど品質を維持できることが多い |
熟成のメカニズムと管理方法

まろやかさの秘密(物理・化学的変化)
熟成とは、アルコールの角を丸くする(刺激を取り除く)プロセスであると言えます。
新酒のうちは、水とアルコールがそれぞれ独立して存在しているため、口に含んだときにアルコール特有のピリピリとした刺激を感じやすくなります。
しかし、歳月が経つにつれて、水分子がアルコール分子の周りを取り囲むようにピタッと結合していく「水和(すいわ)」という物理現象が起こります。
分子レベルでアルコールの角が水でコーティングされることで、舌触りや喉越しは驚くほど滑らかになり、角の取れた丸みのある味わいへと変化していくのです。
熟成方法(温度帯)によるアプローチの違い

お酒を「どの温度で寝かせるか」など、アプローチの方法によって引き出されるキャラクターが大きく異なります。
低温熟成
味わいを安定させ、新酒が持つフルーティーな香りや透明感を壊さないまま、緩やかにまろみをもたらしたい場合に適しています。
劣化を防ぎ、美しくきれいに歳を重ねさせるためのアプローチです。
常温(室温)熟成
お酒の中の成分の化学変化を積極的に促し、劇的な味わいの変化(個性や複雑味)を求める場合に適しています。
美しい黄金色に仕上がっているお酒も多く、香りや味わいの複雑性が大きな魅力です。
スペシャルテイスト
日本酒という言葉がイメージさせる味わいからあえて離れ、独自の世界観で飲む喜びを与えてくれる一群のお酒です。
代表的なものは、樽熟成による美味しさをフルに活かした世界基準のお酒。
また、あえて強い個性のお酒を醸し、長期熟成によって他にない美味しさを完成させるお酒もあります。
登場した銘柄の特徴とテイスティング

古酒大吟醸 天寿
精米歩合を35%としたピュアなお酒で、本来はすっきりとした味わいですが、低い温度で長く寝かせることで落ち着いた味に仕上げています。
旨味で食する鍋料理や中華料理と相性抜群です。
天寿 純米吟醸 1997 (Kura Master受賞酒)
熟成香と吟醸香が溶け合い、熟成で味わいの深みが加わった、素晴らしいバランスのヴィンテージ。
杏仁やドライアプリコット、ユリ、マッシュルームのような複雑な香りが特徴です。
国内のトレンド基準とは異なる視点を持つフランスのソムリエからも、現地コンクール(IWC等)で非常に高い評価を獲得しています。
達磨正宗 Over 5 years
蔵元である白木恒助商店は、世間が吟醸酒ブームに沸く中でも熟成酒を造り続け、現在では国内外で高い評価を得ています。
こちらは数ある貯蔵酒の中から熟成6年のお酒をベースに、優れたヴィンテージのみを厳選し、バランスを整えた熟と燗オリジナルブレンドの逸品です。
ミルク・クリームなどを使ったお料理などと合わせても楽しめます。
ドライフルーツと合わせると、紹興酒を思わせる風味とはまた違う魅力が見えてきます。
達磨正宗 Over 10 years
こちらは熟成10年以上のお酒をベースにブレンドされており、液体の色味は味わいの奥行きを予感させるやや赤みを帯びた琥珀色。
洋のスパイスやエスニック、カレーとも対等に渡り合える強さを持っています。
熟成日本酒の未来と可能性

熟成日本酒は、これまでの「和食に合うすっきりしたお酒」という枠組みを大きく飛び越えるような可能性を秘めています。
イタリアン、中華、スパイス料理(カレーやエスニック)など、世界中の多様な料理とペアリングができる点は非常に面白く魅力的です。
また、開栓後の変化を数ヶ月単位で楽しむことや、ワインのように熟成によって「いつ、どのように花開くか分からない」というロマン、余韻(アフターテイスト)を堪能するという、今日の日本酒としては新しい(回帰でもある)、素晴らしい文化を感じることができます。
本イベントへご参加いただいたお客様からも、
「今まで知らなかった熟成日本酒の世界を知ることができた」
「日本酒の古酒を飲み比べる機会は初めてで、とても面白かった」
などとお喜びのお声を多くいただきました。
日本酒の理想の熟成をTERRADA WINEで
今回のTERRADA WINEと『熟と燗』との取り組みの背景には、「皆様に最高の状態での熟成日本酒を楽しんでいただきたい」という共通の強い想いがありました。
熟成日本酒のポテンシャルを最大限に発揮するためには、徹底した「温度管理」が非常に重要です。

そこで当社の保管サービス「TERRADA WINE STORAGE」では、『熟と燗』オンラインショップにて販売中の日本酒に限り、期間限定で最大3か月分の保管料を無料でご利用いただけるようご用意いたしました。
日本酒を熟成させてみたい方、品質を確実に維持したい方、保管スペースにお困りの方は、この機会をぜひご利用ください。
最後に
『熟と燗』様では、オンラインショップにて美しい熟成日本酒を販売されているほか、奥深い熟成の世界を体験できる実店舗も運営されています。
ぜひ以下の公式サイトやSNSから、熟成日本酒の世界を覗いてみてください。
また、TERRADA WINEでは今後もヴィンテージワインや日本酒、それらのたのしみ方などをご紹介してまいります。
次回のイベント開催にも、ぜひご期待ください。
TERRADA WINE会員の3つのメリット
TERRADA WINEは会員の皆様へ向けて、さまざまな特典をご用意しております。
- 希少銘柄の会員限定販売
- 人気銘柄の先行販売やセールのご案内
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熟成に適したワインが揃うオンラインマーケット