「ワインを買ったけれど、セラーがないからとりあえず冷蔵庫に入れておこう。」「部屋の隅に置いておこう」。
そう考える方は多いのではないでしょうか。
しかし、日本の住環境におけるワインの常温保存はおすすめできません。

なぜなら、私たちが快適に感じる「常温」は、デリケートなワインにとっては過酷な環境であり、知らぬ間に劣化のリスクを高めているからです。
今回は、常温保存がNGとされる理由と、ワインの美味しさを守る正しい保存法を解説します。

目次

[閉じる]

  1. ワインの「常温保存(室内保存)」がおすすめできない理由
  2. 季節によっては常温保存できる?
  3. ワインセラーが無い家庭での保管方法
  4. ワインを常温でなく、適温で保存するには「TERRADA WINE」

ワインの「常温保存(室内保存)」がおすすめできない理由

お気に入りのワインを美味しく飲むためには、保管する「環境」が何よりも重要です。
しかし、日本の一般的な住環境において、ワインをそのまま室内に放置してしまう常温保存には、数多くのリスクが潜んでいます。

なぜ常温保存がこれほどまでに敬遠されるのか、その具体的な理由を紐解いていきましょう。

温度が高すぎてワインの質が変わるため

ワインが美しく、美味しく熟成していくための理想的な温度は、6℃~18℃とされています。

これに対して、日本の室内環境は非常に過酷です。
夏場になれば、エアコンをつけていても室温が20℃を超えることは日常茶飯事であり、エアコンを切った部屋では30℃を超えることも珍しくありません。

このような高温にさらされたワインは、本来持っている豊かな果実味や華やかな香りが弱まり、ワインの命とも言えるフレッシュ感が失われてしまいます。
その結果、本来のバランスが崩れ、トゲトゲしい苦みや酸味が目立つようになってしまうのです。

この高温保管によって起こるワインの致命的なダメージは、一般的に「熱劣化」と呼ばれています。

さらに、ワインは「高い温度」だけでなく、「急激な温度変化(温度のアップダウン)」にも非常に悪影響を受けやすいというデリケートな性質を持っています。

1日の中で昼夜の寒暖差が激しい部屋や、人がいる時だけエアコンをつけるような環境は、ワインにとって大きなストレスとなります。
確実な湿度管理を行うことも難しいですよね。

このように温度が不安定な状態で保管され続けたワインは、成分の変質が進み、本来のポテンシャルを発揮できなくなるばかりか、嫌な雑味や不快な臭い(ひね香)が発生するケースがあります。
せっかくのワインが台無しになってしまう前に、室温の管理には細心の注意を払う必要があるのです。

【種類別】ワインを保管するときの適温

  • 白ワイン・・・・・7〜13℃程度
  • 赤ワイン・・・・・13〜18℃程度
  • スパークリングワイン・・・・・6〜10℃程度
  • ロゼワイン・・・・・7〜13℃程度

湿度が低い場合にワインが酸化するため

ワインの保管において、温度と同じくらい重要なのが「湿度」です。

ワインの保管に適した理想的な湿度は50%〜70%とされていますが、日本の冬の時季は非常に乾燥しやすく、室内では湿度が40%台にまで低下することも珍しくありません。

さらに、エアコン(暖房)をつけた室内は空気の乾燥が一段と進むため、ワインにとっては極めて過酷な環境となります。

このように湿度が低い環境にワインを長く置いておくと、ボトルに栓をしているコルクから水分が徐々に奪われてしまいます。
水分を失ったコルクは乾いて縮んでしまい、結果として瓶の口とコルクの間にわずかな「隙間」が生じてしまうのです。
この隙間からボトルの中に外の空気が入り込むことで、ワインの「酸化」が急激に進行します。

酸化してしまったワインは、本来の美しい色合い(透明感や鮮やかさ)を失い、茶色っぽくくすんでしまいます。
それだけでなく、豊かな果実味や華やかな香り、風味が消え去り、代わりに酢や揮発油のようなツンとした不快な臭いが生じる原因になってしまうのです。

光があたりワインが化学反応を起こすため

ワインは光、特に紫外線に対して非常にデリケートな性質を持っています。
そのため、日の当たる室内や明るい照明の下で光を浴び続けると、ワインの品質は急激に落ちてしまいます。

具体的には、光に当たり続けることでワインに含まれるアミノ酸などの成分が化学反応を起こし、「日光臭(にっこうしゅう)」と呼ばれる特有の悪臭が生じる原因になります。

これは、ワインに含まれるビタミンB2(リボフラビン)が光に反応することで、不快な香りの成分を発生させてしまうためです。

この日光臭は、しばしば「茹でたキャベツ」や「焦げたゴム」「濡れた犬」などと表現されるほど強烈なもので、ワイン本来の洗練されたアロマを完全に覆い隠してしまいます。

特に、白ワインやロゼワイン、シャンパン(スパークリングワイン)のように、透明や薄い色のボトルが使われているワインは、光を通しやすいため細心の注意が必要です。
明るい窓際にわずか数日置いておくだけでも、その繊細な香りが台無しになってしまうおそれがあります。

また、「太陽の光さえ避ければ大丈夫」というわけではありません。
室内の蛍光灯の光にも紫外線が含まれているため、部屋の照明が日常的に当たる場所での常温保存も避けるべきなのです。

季節によっては常温保存できる?

「日本の夏がワインに悪いのは分かるけれど、他の季節なら常温でも大丈夫なのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

結論から言うと、日本の四季の移り変わりは想像以上に激しく、季節ごとに異なるリスクが存在します。
ワインの種類や酸味・タンニン(渋み)の度合い、ボディ(ライトボディ/フルボディ)、ポテンシャルによっても異なりますが、それぞれの季節における常温(室温)保存の可否と注意点を見ていきましょう。

春・秋

春と秋の常温保存は、いくつかの条件をしっかりとクリアすれば可能とされています。
1年の中で比較的過ごしやすいこの時期は、ワインを保管するときの理想的な適温を維持しやすいため、ワインに悪影響を与えにくい季節と言えます。

保管場所としては、直射日光のまったく当たらない北向きの涼しい部屋の押入れや、温度が上がりにくい床下収納などが適しています。

ただし、春や秋であっても、日中に急激に気温が上がるケースは珍しくありません。
「思ったより部屋が暑くなっていた」という事態を防ぐためにも、室温のチェックは怠らないように注意することが重要です。

夏(限界の目安:1日以内)

酷暑が訪れる夏の常温保存は、絶対にNGです。
冷房の効いていない部屋にワインを放置してしまうと、わずかな時間であってもワインに致命的なダメージを与える可能性が極めて高くなります。

最も恐ろしいのは、一度熱劣化を起こしてしまったワインは、後からどれだけ冷やしても二度と元の味わいには戻らないという点です。

夏場にワインを購入した、あるいは自宅に宅配便などで届いた場合は、限界でも「1日以内」を目安とし、速やかに適切な温度管理ができる場所へ移す必要があります。
お家にワインセラーがない場合は、すぐに冷蔵庫の野菜室などへ避難させましょう。

気温が低い冬であれば安心かと思いきや、実は冬の常温(室内)保存にも特有の罠があり、ワインの酸化が進む懸念があります。

冬の日本は非常に乾燥する季節であることに加え、室内では暖房器具を使用します。
そのため、湿度が下がってコルクが縮みやすくなり、結果として隙間から空気がワインボトル内に侵入して酸化を招いてしまうのです。

また、暖房の入っていない極端に寒い部屋(13℃〜15℃を大幅に下回る低温状態)では、今度はワインの熟成がストップしてしまい、本来の美味しさが引き出されにくくなるというデメリットもあります。

ワインセラーが無い家庭での保管方法

ワインセラーがなくても、一般的なご家庭にある「冷蔵庫の野菜室」を活用すれば、自宅でもワインに優しい保存環境を作り出すことができます。

ただし、ワインをそのまま野菜室に入れてしまうと、「冷えすぎ」や「乾燥」という、冷蔵庫特有の別のリスクが生じてしまいます。
デリケートなワインを守るために、以下の正しい保管方法を実践してください。

未開封ワイン保管の手順

未開封のワインを野菜室で安全に長持ちさせるための3つのステップです。

Step1.新聞紙でボトルを包む

まずは、ワインボトルを新聞紙で数層にわたって重ね巻きにします。
新聞紙でしっかりと包み込むことで、冷蔵庫のドアの開閉による急激な温度変化や、冷気の当たりすぎ(冷えすぎ)、さらには冷蔵庫内の照明の光からワインを優しく守る緩衝材の役割を果たしてくれます。

Step2.ビニール袋に入れて密閉する

新聞紙で包んだら、その上からビニール袋(ポリ袋)に入れ、袋の口をしっかりと縛って密閉します。
これは、冷蔵庫内にある他の食材(キムチや納豆、ネギなど)の強い匂いがコルクの隙間を透過して、ワインに移ってしまうのを防ぐためです。
同時に、袋の中の湿度を保ち、乾燥を防止する効果もあります。

Step3.「野菜室」に寝かせて置く

準備ができたら、冷蔵庫のメインスペースではなく必ず「野菜室」へ入れましょう。
冷蔵庫の通常室は約2℃〜7℃とワインにとっては温度が低すぎますが、野菜室は設定温度が少し高めの約3℃〜9℃に保たれており、湿度も比較的高いためワインの保管に最適です。
このとき、ボトルは横に寝かせて置くのが鉄則です。
常にコルク栓をワインの液体に触れさせておくことで、コルクが乾燥して縮むのを防ぐことができます。

開封後のワイン保管の手順

一度開栓したワインは、空気に触れることで急激に酸化が進行します。
そのため、未開封のときとは全く異なる方法でケアをする必要があります。

まず、残ったワインが空気(酸素)に触れる面積を極力減らすため、開封後は横に寝かせるのではなく、必ず「立てて」保管してください。

また、ボトル内の空気をしっかりと遮断するために、市販のワインストッパーや、ボトル内の空気を抜いて脱気できる真空ポンプ(バキュームバンなど)を活用するのがおすすめです。
これらを使用することで、ワインの酸化を大幅に遅らせ、数日間は美味しさをキープできます。

もし専用のワインストッパーがない場合は、一度抜いたコルクにラップを巻いてからボトルに押し込むと、密閉性を高めることができます。

さらに、ワインの残量が半分以下など極端に少なくなっている場合は、「清潔な小さな空き瓶」に移し替えるのも賢い方法です。
小さな容器に移すことでボトル内の空気の体積自体を減らし、ワインが空気に触れる面積を最小限に抑えることができます。

ワインを常温でなく、適温で保存するには「TERRADA WINE」

ワインの長期保管などにおすすめしたいのが、TERADA WINEの保管サービスです。
TERRADA WINEの倉庫は、温度管理や湿度管理が徹底されており、ワインの品質を最大限に保つための環境が整っています。

また、TERRADA WINEの倉庫はセキュリティ対策も万全であり、安心してワインを預けることができます。
ご自宅のワインはもちろん、TERRADA WINE MARKETから購入した商品はそのまま、専用の倉庫へ預けることが可能です。

劣化や変質のリスクを抑え、最適な、理想的な環境で大切なワインを長期保存したい際には、TERRADA WINEのサービス活用を選択肢のひとつとして、ぜひご検討ください。

TERRADA WINE会員の3つのメリット

TERRADA WINEは会員の皆様へ向けて、さまざまな特典をご用意しております。

  1. 希少銘柄の会員限定販売
  2. 人気銘柄の先行販売やセールのご案内
  3. 試飲会やワインセミナーなどリアルイベントへご招待

この記事をシェアする

記事著者

寺田倉庫ソムリエチーム

寺田倉庫専属ソムリエです。 ワインの購入から保管まで、みなさまのワインライフをサポートさせていただきます。ワインについてお困りごとがございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

TERRADA WINE

ワインの購入から保管熟成までをワンストップに管理できるワイン専門サイト

  • TERRADA WINE STORAGE

    TERRADA WINE STORAGE画像

    ワインの保管に最適な、温度14℃±1℃、湿度70%±10%を完備したワインセラー。サイズ豊富・出し入れ自由なセラー保管プランと1本から利用可能なボトル保管プランよりお選びいただけます。

    詳しくはこちら
  • TERRADA WINE MARKET

    TERRADA WINE MARKET画像

    高品質なプレミアムワインが揃うオンラインマーケット。購入したワインはそのままTERRADA WINE STORAGEボトル保管へ預け入れいただけます。

    詳しくはこちら