
ワインは普段は飲まないけれど、プレゼントでいただいた。ワインセラーを持っていない、もしくは収納可能本数を超過してしまい、保管場所に困ってしまった…。
愛好家の方もそうでない方も、ワインの保管場所について悩む機会は少なくないでしょう。
特に室温が高くなる夏場において自宅にワインセラーを置いていない場合は、代わりに冷蔵庫を活用することが多いはずです。
今回は多くの家庭に1台はある冷蔵庫でワインを保管することについて、詳しく解説していきます。
温度14℃±1℃、湿度70%±10%の熟成に最適な環境
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ワインは冷蔵庫で保管できる?

ワインはビールや焼酎、日本酒のようなほかのお酒のように、冷蔵庫で保管しても問題無いのでしょうか。
細かい温度管理の機能が無く、ワインセラーの庫内よりも低い温度になる点、ワイン以外のものも同じ空間に保存することになる点など、気になるポイントがたくさんあります。
まずは冷蔵庫での保管が可能かどうか、ご説明します。
短期間であれば冷蔵庫で保管できる
冷蔵庫での保管は、ワインの温度を冷やすことを主目的とする場合や、短期的な保管である場合は適していると言えます。

冷蔵庫は保管温度をワインにとっての適温に設定することはできませんが、冷暗所で、直射日光による紫外線も遮断できます。
デイリーワインとしてすぐに飲む場合は問題無く、夏場にクーラーを付けていない部屋や床下で常温保管するよりは、冷蔵庫へ入れたり、ワインクーラーで冷やしたりすることをおすすめします。
冷蔵庫での長期保管はできない
しかし冷蔵庫内では、半年~数年以上の長期保管によって、ワインに良い熟成を促すことは難しいでしょう。

冷蔵庫は頻繁に開け閉めをするため、庫内では温度変化が起こるとともに、振動やコルクの乾燥による液漏れ、他の食材の臭いが移ることなどが懸念です。
これらはワインの極端な酸化や、熟成による良い変化ではなく、劣化を促進するリスクがあるため、長期にわたってワインの品質をベストな状態でキープするには安心できません。
冷蔵庫でワインを正しく保管する方法

次に、冷蔵庫内でできるだけ正しくワインを保管する方法をご紹介します。
特に、すでに開封済みのワインが余ってしまった際に冷蔵庫へ入れておくことが多いと思います。
ぜひご確認ください。
ワインが未開封の場合

数日の保管であれば問題ありませんが、数週~1か月程度の保管になる場合は、ワインボトルを新聞やラップ、エアクッション材などで包み、冷蔵庫の奥へ寝かせて保存しましょう。
冷蔵庫の奥の方や野菜室、冷蔵庫の上段は比較的温度変化が起こりにくいと言えます。
また、できるだけ庫内に振動を与えないよう、開閉時には気を付けることをおすすめします。
ワインを開封している場合(飲み残し)
抜栓済みのワインは、銘柄や残量にもよりますが、冷蔵庫に保管することで1日~数週間程度楽しむことができる場合があります。

ただし、熟成したワイン(古いヴィンテージのワイン)は開栓直後から早いスピードで味わいや風味・品質に変化が生じていくので、2、3日以内に飲み切ることをおすすめします。
スパークリングワイン(シャンパンなど)も泡がなくなってしまうので、できれば当日に飲み切りましょう。
また、使用していたコルクを再び栓として使用することはあまりおすすめできません。
コルク栓と瓶の間に隙間ができやすく、液体の酸化を防ぎにくいためです。
ボトル内の空気を吸い出して真空状態にし、密封することができる専用の器具(ワインストッパー)が販売されているので、自宅で頻繁にワインを飲む方は導入を検討してみてください。

空の清潔な小瓶にワインを移して保管することもおすすめです。
容器内の空気をできるだけ減らし、液体が酸素に接触する面積を減らすことで酸化のスピードを遅らせることができます。
開栓したワインをお召し上がりいただける目安

開栓前・開栓後を問わず銘柄やヴィンテージ、ワインの残量や飲むまでの取り扱いによっておいしく飲むことができる期間は異なります。
あくまでも目安としてご覧ください。
赤ワイン
- ライトボディ 1日~数日程度
- ミディアムボディ 1日~数日程度
- フルボディ 数日~1週間程度
白ワイン
- 辛口 1日~数日程度
- 甘口 数日~2週間程度
冷蔵庫でワインを保管する際のポイントや注意点

次に、冷蔵庫内でワインを保管する際に注意するべきポイントをご紹介します。
すぐに飲む予定のワインであっても、できるだけワインにとって良い状態を保ちましょう。
冷蔵庫のドアポケットには収納しない
これは、ドアポケットはドアを開閉するたびに大きく振動するためです。
振動はワインに悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
冷蔵庫内での匂い移りに気を付ける

特に植物性のコルクを使用して栓をされているワインは、コルク部分から香りを吸収してしまう可能性があります。
匂いの強い食べ物などと一緒に保管しないこと、もしくは臭いの強い食べ物は袋を活用して密封しておくことをおすすめします。
季節に合わせて保管場所を変える
基本的に冷蔵庫は低温、低湿、振動のリスクがあるためワインの保管には向きませんが、夏場に限っては常温に置くよりは良い環境であると言えます。

夏場は、冷蔵庫の「野菜室」を利用しましょう。
野菜室は温度・湿度が冷蔵室よりもやや高めで一定であるためです。
冬場は、寒冷地域の場合は室温が冷蔵庫内よりも低温になる可能性が高いため、夏同様に野菜室で保存することがおすすめです。
また、暖房が付いていて暖かい部屋の室温よりも、冷蔵庫内の方が適切です。
長期保存や長期熟成に冷蔵庫を使用しない
繰り返しになりますが、冷蔵庫はワインを保管するのに適した条件を満たしていないため、年単位での保管には利用しないことをおすすめします。
ワインの保管には冷蔵庫よりも専用セラーがおすすめ

今回は冷蔵庫でワインを保管する場合の方法や注意点をご紹介しましたが、やはり冷蔵庫はワインを熟成させるための長期保管には適していません。
いただきもののワインや貴重なワイン、熟成してこそ真価をたのしむことができるようなワインで長期保管を検討している場合は、はじめから適した環境で熟成を始めることがとても重要です。
とはいえ、自宅にワインセラーを導入することが難しい場合もありますよね。
スリムでおしゃれな家庭用ワインセラーもたくさんありますが、スペースの問題がある他、故障のリスクも心配です。

そこでおすすめしたいのが、TERADA WINEの保管サービスです。
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