ワインは賞味期限・消費期限が設けられていないお酒で、経年によってその香りや味わいを変化させていくという特徴がありますが、ここで気になるのは「いったいそのワインはいつ飲むべきなのか」という点です。

ワインを飲んだ時の感想として、「まだ固い」「開いていない」という表現を聞いたことがある人は少なくないでしょう。

この場合、その時点はまだ飲み頃であるとは言えない可能性が高いです。
せっかく飲むワイン、その美味しさのピークをたのしみたいですよね。
ここではワインの飲み頃について、詳しくご紹介します。

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目次

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  1. ワインの飲み頃はいつなのか?
  2. ワインのタイプによる飲み頃の違い
  3. ワインの種類による飲み頃の違い
  4. ワインの飲み頃を知るポイント
  5. ワインが飲み頃を迎えるまでの保管にお困りの方へ

ワインの飲み頃はいつなのか?

まず、ワインの「飲み頃」について、ワインの特徴を交えてご説明します。

ワインの飲み頃とは

ワインの飲み頃とは、そのワインの持ち味が最も引き立ち、香りと味わいのバランスが整った、美味しく飲むのに最適な期間のことを指します。

ワインは樽や瓶の中で「熟成」され、時間とともに香りに深みが出て、味わいはまろやかになっていきますが、ピークを過ぎてしまうと、その風味や味わいが劣化することもあります。
べストなタイミングは専門家に相談することをおすすめします。

しかし、ワインは保管環境の違いや、同じ銘柄でもロットやボトル、コルクの個体差、抜栓のタイミングや飲むときのグラスなどの様々な要素により味わいが変わることもある、非常にデリケートなお酒なのです。

個体差があること、保管されてきた環境によって熟成の進み方が異なることに加えて、味覚は感覚の一つで、人それぞれのものですよね。

「飲み頃」という概念は確かに存在し、一般的な見極め方も愛好家やソムリエの間で知られていますが、「飲み頃」は人によって異なり、ピーク前の味わいを好む人もいれば、古酒のピーク後の熟成感を楽しむ人もいるということは覚えておきましょう。

ワインにははっきりとした消費期限はない

ワインには消費期限という概念が無く、ボトルや裏ラベルにも記載がありません。

これは、ワインは熟成して変化していくお酒であるということに加えて、産地やブドウの品種、醸造方法、収穫年(ヴィンテージ)などによって適切な熟成期間が異なることから、期限を定めることが困難であるためです。

代わりに、収穫年が記載されており、そのワインの熟成年数を知ることが出来るようになっています。

ワインのタイプによる飲み頃の違い

次に、すべてのワインが瓶内熟成しておいしくなっていく訳ではない、ということをご説明します。

ワインは造り手の思いが込められ、テロワールが表現されるお酒です。

「熟成してこそおいしくなる」ように造られたのか、「フレッシュさが特徴であり魅力」として造られたのか。
生産地や用いられたブドウ品種はそもそも熟成に向いているものか。

飲み頃を検討するとき、お持ちのワインがそもそもどのようなタイプであるのかを把握することが重要です。

熟成タイプ

一般的に高級ワインに多く、熟成タイプのワインはそのピークタイム(美味しく飲める期間)も長い傾向があります。
これらは長期熟成によって瓶の中で成分が少しずつ変化することで、味わいと香りに深みが増していきます。

ただ、前述のとおり熟成の進み方や飲み頃は、産地や生産者、ブドウの品種、収穫年などによっても異なります。
ワインの熟成に「絶対」は無いということを念頭に、温度や湿度、光など、ワインを保管する上で注意するべき条件を整え、適切な期間熟成させることが大切です。

早飲みタイプ

一般的にデイリーワインやボジョレー・ヌーヴォーなど、比較的安価なワインに多く、収穫から1〜2年以内の消費が推奨されます。
これらはフレッシュな状態で飲むことに適しており、販売されてすぐのタイミングが飲み頃となるケースが多いと言えます。

よって長期間の保管は想定して造られておらず、時間とともに劣化が早く進む場合があります。
そのワインの生産者も気軽にたのしむことを想定して造っていると言えるので、早めに楽しむことがポイントです。

ワインの種類による飲み頃の違い

ワインには赤、白、ロゼ、スパークリング、辛口、甘口など様々な種類がありますが、種類によっても飲み頃は異なると言えます。

ここでは種類別の飲み頃についてご説明しますが、いずれも例外がありますので参考としてご覧ください。

赤ワイン

長期熟成向きの赤ワインの例として、ボルドー地方のカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロ主体のタンニン(渋み)が豊富な赤ワインや、樽で熟成されたブルゴーニュのピノ・ノワールなどが挙げられます。

特に当たり年に造られたものは、5年から、長くて50年ほど熟成させることで、ようやく真価を発揮することもあります。

同じ赤ワインでも、ボジョレー・ヌーヴォーや軽い口当たりのワイン、多くの国産ワインなどは熟成にあまり向かず、購入後2年以内の消費が推奨されます。

特にボジョレー・ヌーヴォーのように「新酒」として楽しまれる銘柄は、リリース後6か月〜1年以内に飲むのがおすすめです。

白ワイン

ブルゴーニュ地方のムルソーやピュリニー・モンラッシェなどの高級白ワイン、ドイツ・アルザス地方のリースリングなどが長期間の熟成に耐えられる白ワインとして挙げられます。

上質な酸味やコクのある高品質なものは、白ワインであっても3~20年、もしくはそれ以上の熟成を経てピークを迎えることもあります。

ニュージーランド・マールボロ地方のソーヴィニヨン・ブランや、イタリアのピノ・グリージョをはじめとするフレッシュな味わいの白ワインは、1~5年程度の比較的若いうちに楽しむのが一般的です。

ロゼワイン

ロゼワインの銘醸地、フランス・プロヴァンス地方産をはじめ、ロゼワインの多くは果実味とフレッシュさが命であると言え、長期熟成には向きません。

収穫(ボトルに表記されたヴィンテージ)から1〜2年以内に消費し、軽やかな味わいを楽しむのが一般的です。
ただ、良質なロゼ・シャンパーニュについては数十年単位での長期熟成が望ましいとされるものもあり、ピークを迎えたものは至福の味わいをたのしむことができます。

ワインの飲み頃を知るポイント

前章までを前提とし、飲み頃を見極めるポイントをご紹介します。

小売店や通販サイトでのご購入の際は、販売元や専門家の意見を聞くことができる場合があり、商品紹介として飲み頃の項目が設けられていることもありますが、ワインに慣れていない方でもおおよその検討が可能です。
また、いつ頃飲みたいか、という観点でワインの選び方の幅が広がるでしょう。

収穫年を確認する

一概には言えませんが、年によって天候が様々であることから毎年ブドウの質が異なります。
伴ってワインの出来の良し悪しや熟成期間の目安が変わるため、ワインのラベルで確認しましょう。

ブドウの品種や産地を把握する

そのワインに使われた品種や地域(産地)によって適した熟成期間が異なる場合があるので、特徴を理解しておくことがおすすめです。

価格帯やワインのタイプで飲み頃を予測する

1,000円前後のデイリーワイン

熟成を前提とせず、購入後すぐに楽しめるよう作られているものが多いと言えます。

3,000円~10,000円程度の中価格帯ワイン

白は購入から1~5年、赤は2~10年程度を目安に、あまり長期間寝かせずに飲むことをおすすめします。

スパークリングワインについては、熟成によってガスが抜け、スパークリングらしさは損なわれていきます。
1年以内に飲むと問題無くフレッシュな発泡をたのしめますが、シャンパーニュを熟成させたものなどは非常に上質な白ワインを思わせ、とても魅力的である点もお伝えしておきます。 

1万円以上の高級ワイン

リリース直後でも美味しく飲めるものが多いが、真価を発揮するのは数年、数十年後というものもあります。
造り手の中には、数年後に飲み頃を迎えるように設計している場合もあり、最適なタイミングを予想することは難しいです。

慣れた方はご自身の舌と経験を、初心者の方は信頼できるワイン誌の評価、販売店のソムリエなど専門家の意見を参考にするとよいでしょう。

ヴィンテージチャートを活用する

ヴィンテージチャートとは、ワインの収穫年ごとに、その年のぶどうの出来やワインの品質を5段階や100点満点などの指標で評価した表です。
ワイン専門誌やソムリエ、ワイン評論家、インポーターなどがそれぞれ独自に発表していますが、おおよその傾向は同じです。

ネット上には無料で見られるヴィンテージチャートも多く、手持ちのワインの飲み頃を知る参考になるでしょう。

ワインが飲み頃を迎えるまでの保管にお困りの方へ

今回はワインの特徴と飲み頃についてご紹介しました。
熟成向きのワインをお持ちの場合は、ピークを迎えるまでワインセラーをはじめとするワインに適した環境で保管しておくことがとても重要です。

そこでご紹介したいのが、TERADA WINEの保管サービスです。

TERRADA WINEでワインを購入&保管

TERRADA WINEの倉庫は、温度管理や湿度管理が徹底されており、ワインの品質を最大限に保つための環境が整っています。

TERRADA WINE会員の3つのメリット

TERRADA WINEは会員の皆様へ向けて、さまざまな特典をご用意しております。

  1. 希少銘柄の会員限定販売
  2. 人気銘柄の先行販売やセールのご案内
  3. 試飲会やワインセミナーなどリアルイベントへご招待

また、TERRADA WINEの倉庫はセキュリティ対策も万全であり、安心してワインを預けることができます。
ご自宅のワインはもちろん、TERRADA WINE MARKETから購入した商品はそのまま、専用の倉庫へ預けることが可能です。

劣化や変質のリスクを抑え、最適な、理想的な環境で大切なワインを長期保存したい際には、TERRADA WINEのサービス活用を選択肢のひとつとして、ぜひご検討ください。

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記事著者

寺田倉庫ソムリエチーム

寺田倉庫専属ソムリエです。 ワインの購入から保管まで、みなさまのワインライフをサポートさせていただきます。ワインについてお困りごとがございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

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