シャトー・マルゴーとは、フランス・ボルドー地方のメドック地区マルゴー村に位置するワイナリーで作られた赤ワインを指します。
マルゴーは、第1級のボルドーワインを製造する5大シャトーのひとつであり、ワイン愛好家にとって魅惑的なアペラシオンです。
その品質の高さと風格から、シャトー・マルゴーはワイン評論家からの評価も高く、世界中に多くの愛好家がいます。プレゼントとしても喜ばれ、投資目的としてもいい至高のワインです。
そんな世界を魅了するシャトー・マルゴーにスポットライトを当て、ワインの特徴から当たり年ごとの味わいまで、一挙にご紹介します。
シャトー・マルゴーの基礎知識
フランスを代表する高級ワインであり、生産年によって異なる味わいを楽しめるシャトー・マルゴー。
聞いたことはあるけれど、詳細は知らないという方も多いのではないでしょうか。
ここからは、シャトー・マルゴーの特徴と味わい、人気が高い理由を解説します。
シャトー・マルゴーの特徴
シャトー・マルゴーは、5大シャトーで「ワインの女王」と称されるボルドーの中でも最も女性的と形容されるワインの呼び名であり、生産者のことです。そのエレガントな味わいから「ボルドーの宝石」と讃えられています。
5大シャトーとは、マルゴーやポイヤックを含むボルドー地方のメドック地区にて行われる「メドック格付け」で1級を獲得している5つのシャトー(醸造所)を指します。61のシャトーが存在するメドック地区にて、シャトー・マルゴーは最上位ワインのひとつとして格付けされました。
シャトー・マルゴーの味わい
華やかな香りと滑らかな口当たり、しっかりしたボディと繊細さを備えた味わいを持つシャトー・マルゴー。
タンニンとのバランスの取れた酸味と渋みは年月を重ねるほど深みを増し、芳醇になっていきます。
そのような変化の豊富さから、美しく年齢を重ねていく貴婦人のように表現されることもあります。
シャトー・マルゴーの人気が高い理由
シャトー・マルゴーが支持され続ける理由は、長い歴史と伝統があるワインだということが挙げられます。一貫して高品質のワインを生産しており、世界的に評価が高いことも理由のひとつです。
さらに生産量が限られていることがあり、市場価値が上昇しやすく、投資家にとって素晴らしい選択肢になります。当たり年のシャトー・マルゴーは特に人気が高く、入手困難になることもあるほど価値が高いのも人気の一因です。
若いブドウから生産されたシャトー・マルゴーのセカンドラベルやサードラベルも、ファーストラベルに負けない高品質を誇る、注目のスタイルです。
ソーヴィニヨン・ブラン100%で作られた辛口の白ワインも製造され、ワイン評論家であり、パーカーポイントを生み出したロバート・パーカー氏が絶賛するセカンドワインも存在します。
シャトー・マルゴーの「当たり年」とは?
ワインの当たり年は、生産地や天候、土壌条件によって異なり、シャトー・マルゴーも例外ではありません。
シャトー・マルゴーの当たり年を知るには、どのような方法があるのでしょうか。
当たり年の意味を解説した上で、シャトー・マルゴーの当たり年を知る方法をご紹介します。
ワインの世界における「当たり年」の意味
当たり年とは、ブドウが良好な状態で収穫された年のことです。
天候や土壌条件によってブドウの出来は大きく変化しますが、当たり年のワインは品質が高いものが多く、将来的な価格の上昇が期待できることで知られています。
シャトー・マルゴーの当たり年を知る方法
当たり年を知る方法として有名なのは、ヴィンテージチャートを使う方法です。
シャトー・マルゴーの当たり年を知るには、ボルドーの当たり年を参考にするといいでしょう。
ワイン用語であるヴィンテージとは、ブドウが育てられ収穫された年のことを言います。
ヴィンテージチャートは、特定の年(ヴィンテージ)のワインの品質や生産条件の評価を地域ごとに一覧にした表のことです。
ワイン協会や評論家、お酒の輸入会社などさまざまな団体がチャートを作成しており、それぞれ評価方法が異なります。
大きな地域ごとに評価を行なっているため、造り手やドメーヌによってはハズレ年と評価されたワインでも出来がいい場合があります。
ただし、ヴィンテージの評価はその年のワインの希望小売価格へも影響することから、ワインの当たり年を見つけるのに、ヴィンテージチャートが役立つのは間違いありません。
ヴィンテージワインが人気の理由は?選び方と購入したあとのポイント
シャトー・マルゴーの当たり年
シャトー・マルゴーは2000年代に当たり年が多く、その中でも2000年、2005年、2009年は特に評価が高いとされている年です。ワイン評価誌において満点を獲得したワインも多数あります。
次は、味わい、収穫年の気候、参考価格に分け、それぞれのシャトー・マルゴーの当たり年に製造されたワインをご紹介します。
シャトー・マルゴー 1996
味の特徴
バランスが取れた力強さとエレガントさ、果実の甘みを備えたフルボディワイン。カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高いことで、非常に純粋かつ濃厚で豊かな味わいを持っている傑作です。
収穫年の気候
開花時期が早く、夏は不規則な気候が続きました。9月以降は乾燥した涼しい気候が続き、収穫前に激しい雨に降られブドウの状態が心配されたものの、かえって理想的なコンディションに育った当たり年です。
参考価格
17万円台~20万円台
シャトー・マルゴー 2000
味の特徴
豊潤な果実味と複雑さ、エレガントな味わいを持ち、余韻が非常に長いのが特徴であり、完璧に近いと評されています。長期熟成させることで味わいによりいっそう深みが出るとされるワインのひとつ。
収穫年の気候
4月と5月は暑く降雨量が多かったため、ベト病が発生したものの、夏の乾燥した気候により阻止されました。8月と9月初旬に雨が降らなかったことで、ブドウの栽培に好影響がもたらされました。
参考価格
18万円台~25万円
シャトー・マルゴー 2005
味の特徴
凝縮感の高さや力強さ、優美さなど、すべての要素が絡み合い、至高の品質を誇るワインです。濃密な風味が主張しすぎることなく、調和のとれた味わいと複雑さを備えています。カベルネのアルコール度数は13度に達しませんでしたが、申し分ないほど成熟しています。
収穫年の気候
例年より冷えた冬の影響で、発芽が1週間ほど遅れましたが、春は晴れて暑い日が続いたことで、ブドウの成長が促されました。夏は好天が続き、過剰に高温とならなかったことで天候条件に恵まれた1年。
参考価格
17万円台~22万円台
シャトー・マルゴー 2009
味の特徴
複雑で官能的な香りが特徴であり、しっかりとしたエレガントなタンニンと深みが口の中に広がります。後味は柔らかく、長い余韻と同時にフレッシュさも感じられ、飲みやすさも抜群です。
収穫年の気候
4月は気温が低く、発芽がゆっくり進みました。7月以降から最後の収穫日までは雨が降りませんでしたが、乾燥にあまり影響されないカベルネ・ソーヴィニョンには好意的でした。夏は気温が上昇するも、夜は涼しく、寒暖差によってアロマのフレッシュさが維持された絶好の当たり年です。
参考価格
18万円台~23万円台
シャトー・マルゴー 2010
味の特徴
ミントの清涼感やブラックカラント、新しい革のニュアンスなど、複雑性に富んだ香りが際立ちます。
力強さだけではなく、繊細なニュアンスも感じられ、優しいフィニッシュが口中に広がります。
ほどよいタンニンが骨格を支え、品格あふれるワインです。
複雑性に富んだ、深みのある風味が特徴的。長い余韻が口中に残り、繊細なニュアンスが楽しめ、フィニッシュはやさしく、豊富な香りがやさしく包みます。
収穫年の気候
冬は寒く乾燥し、春は天候が不安定になりましたが、2009年よりも気温が低く、涼しい夏の日が続きました。偉大なテロワールのおかげで、高品質のブドウ品種が育つ条件を得ることができた当たり年です。
参考価格
19万円台~30万円台
シャトー・マルゴー 2015
味の特徴
堅固な骨格を持ちながらも、洗練された微細な味わいが感じられます。
口に含んだ瞬間、カシスやブラックベリーなどの濃厚な果実味により凝縮感とともに、ハーブやスモーキーな香りが広がります。
収穫年の気候
平年に比べると、冬の気温は低かったものの、春は晴天が続き、乾燥した理想的なコンディションでした。
水ストレスが懸念されましたが、8月は雨に恵まれ、9月は日中が暑くて夜は涼しい気候だったため、複雑なアロマを持つ収穫ができた1年です。
参考価格
21万円台~32万円
シャトー・マルゴー 2016
味の特徴
複雑さと深みのある繊細な香りを持ち、力強さとほのかな甘みを感じる味わいが特徴です。
エレガントでしなやかなタンニンが見事に調和し、非常に濃密な味わいであり、驚くほど長い余韻が続きます。
収穫年の気候
夏は乾燥し、日差しが強い気候でしたが、9月の夜間は涼しい時期が続きました。
これにより、ブドウの熟成に最適な気象条件が重なり、豊潤なテロワールから生まれたブドウが生まれました。
参考価格
12万円台~16万円台
シャトー・マルゴー 2018
味の特徴
タンニンの豊富さが際立ち、果実の濃厚さが特徴です。フルボディの力強さを持ちながらも、驚くほどバランスが取れています。後味の余韻の長さも特筆すべき点です。
収穫年の気候
畑での作業に影響を及ぼすほど、上半期は降水量が多い年でした。その後は高気圧に恵まれ、夏から収穫終了までは好天続きでした。降水量を見ると、2009年のビンテージを想像させる1年です。
参考価格
8万円台~13万円台
シャトー・マルゴー 2019
味の特徴
ブラックベリーやラズベリーなどの果実の香り、バラの花びらやスミレ、黒鉛などの複雑なニュアンスが繊細に絡み合っています。アロマは濃厚かつパワフルでありながら、上品なタンニンと果実味のある酸が絶妙に調和し、極上の美味しさを演出しています。
収穫年の気候
冬は暖かい気候が続き、雨も少なく、春には好天が続きました。6月は多大な降雨量を記録しましたが、開花が順調に進み、夏は高気圧に覆われ、ブドウ熟成に理想的な天候条件に恵まれた年です。
参考価格
9万円台~12万円台
シャトー・マルゴー 2020
味の特徴
繊細なアロマに加え、タンニン濃度と繊細さのバランスが優れており、パワフルで濃厚な味わいながらフレッシュさを合わせ持っています。土やミネラルのノートがあり、美しい余韻が長く続きます。
収穫年の気候
冬の平均気温が平年より高く、芽吹きが早く行われました。春は雨が多く、夏は熱波や乾燥した気候となりましたが、8月に雨が降り、嵐によって気温が下がったことでブドウ栽培に良好な状態を維持でき、当たり年となりました。
参考価格
9万円台~16万円台
最高品質シャトー・マルゴーの購入から熟成・保管ができるワインサービス
ブルゴーニュと並び、フランスのワイン産地として知られる、ボルドー地方・メドック地区における1級格付けワインである「シャトー・マルゴー」。今回は、そのワインの魅力と当たり年のワインをご紹介しました。
品質が極めて高いシャトー・マルゴーは、熟成させることでより深みや複雑さ、味わいが増します。
しかし、シャトー・マルゴーの購入を考えている人の中には、自宅で高級ワインを保管するには心配という方も多いかもしれません。大切な記念日の為に数年~数十年の熟成をたのしみに待つ方、投資の為に買取依頼をする可能性がある方は、なおさらでしょう。
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