世界でもっとも高価なワインとして名高い、ブルゴーニュ地方の赤ワイン「ロマネ・コンティ」。
当たり年のヴィンテージとなると、さらに価値が増し、過去のオークションでは10億円で落札されたこともあります。
世界のワインコレクターが夢中になる最高級のロマネ・コンティですが、なぜこんなにも価格が高いのでしょうか?

今回のコラムでは、ロマネ・コンティの始まりから歴史、味わいの特徴をお伝えした上で、価値が高い理由と当たり年のワインをご紹介します。
一生に一度の記念に購入を考えている方はもちろん、将来的に資産として売却を考えている方にもお役に立てる内容です。

ロマネ・コンティの歴史や味わいの特徴

ロマネ・コンティはどのような歴史を経て、世界最高級のワインの地位を獲得したのでしょうか。
名前を聞いたことがあっても、その味わいの特徴を知らない方も多いかもしれません。
ここからは、ロマネ・コンティが生まれた歴史と味わいの特徴をご紹介します。

ロマネ・コンティとは

ロマネ・コンティとは、フランスのブルゴーニュ地方にあるヴォーヌ・ロマネ村で、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)社によって生産される、世界最高峰の高級赤ワインです。
DRC社は、ロマネ・コンティの他にも、白ワインの最高峰である「モンラッシェ」など世界的に評価の高いワインを生産しています。

ロマネ・コンティに使用されるブドウは、特級畑、あるいはグラン・クリュと呼ばれる、最上級に格付けされた畑で栽培されています。
ブルゴーニュ地方にある畑は、格付けなし、一級、特級に区分されており、その中で最上位が特級畑です。そんな特別な畑から生まれたロマネ・コンティは、希少価値が高く、世界中のワイン愛好家にとって憧れの存在となっています。

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ロマネ・コンティの歴史

ロマネ・コンティは、2000年以上の長い歴史を持っています。
ローマ時代の当時からすでにブドウの栽培とワインの生産が行われ、良質なワインが生まれる地域だったことから、ローマ人により「ロマネ」という名前が付けられたといわれています。
18世紀初めには、ルイ14世の主治医がロマネ・コンティを処方し、薬として用いたという逸話もささやかれています。

その後、18世紀半ばには、ブドウ畑をめぐる争いが貴族たちの中で勃発し、結果的にコンティ家のルイ・フランソワ1世が所有者となり、「ロマネ・コンティ」という名称が誕生しました。

そして、1869年にはジャックマリー・デュヴォー・ブロシェがロマネ・コンティの所有権を獲得し、1942年に法人化したDRC社が畑を独占し、モノポール(単独所有畑)としてロマネ・コンティの生産を続けています。

ロマネ・コンティの特徴

ロマネ・コンティの2つの大きな特性をご紹介します。

恵まれたテロワール

最高級のワインであるロマネ・コンティの特徴は、その豊かなテロワールにあります。
テロワールとは、主にワイン界で使われるひとつの概念であり、ブドウ畑や農耕地における自然環境のすべてを意味する言葉です。

ヴォーヌ・ロマネ村の畑は、東南東に向いた日当たりの良い斜面に位置し、石灰岩の層と泥灰土(マール)の層が交わり土壌を形成し、立地、土壌ともにブドウの栽培に適した環境が整っています。
土壌の上部は石灰質で痩せているため、地中深くまで伸びたブドウの根が泥灰土の多様な養分を吸収し、複雑で奥深い味に仕上がっています。

エレガントで包みこむような香りと味わい

もう一つのロマネ・コンティの特徴は、ピノ・ノワール種100%で作られていることです。ピノ・ノワール特有の美しい色合いと芳醇で複雑な香りを楽しめるほか、甘美で優雅な味わいと、永遠に続くかのような長い余韻が感じられます。

ロマネ・コンティの価値が高い理由

ロマネ・コンティは極めて高い品質と希少性から、21世紀に入って価格の高騰が続いています。

価格は最低でも100万円以上することが多く、過去には億単位の値段が付いたロマネ・コンティもあるほど、価値の高さが顕著です。

ここからは、その高い価値の背景に迫っていきます。

希少性

特級畑(グラン・クリュ)から生み出されるワインは、ブルゴーニュワイン全体の中で1.5%程度にすぎません。

その中でも最も優れた区画と評価されているロマネ・コンティの畑は、1.8ヘクタールのみと限られ、年間の生産量はわずか5,000~6,000本程です。簡単に手に入らない希少性の高いワインだからこそ、価値の高さが称される理由のひとつでしょう。

ブランド力

ロマネ・コンティは、DRC社のモノポール(単独所有畑)からしか生産できないため、他の生産者に影響されることがなく、DRC社によって自由に価格が設定されます。
他にない唯一無二のワインとして、高いブランド力が確立されたことが価値の高さに拍車をかけたともいえます。

品質にこだわった製造プロセス

ロマネ・コンティが2,000年以上もの間、最高ランクに君臨し続ける理由は、造り手の努力の結晶といっても過言ではありません。

DRC社は厳しいチェックを行い、選別されたブドウのみを使用したり、馬を用いた耕作や手摘みでされる収穫など、畑の土壌を守るために自然農法でブドウを栽培してきました。
このような惜しみない努力によって、恵まれたテロワールがワインに最大限表現されたワインを生み出しています。

また、近年では、自然環境や生態系に配慮した手法で造られたサステナブルなワインとして注目を集めています。

ロマネ・コンティの当たり年は?

ワイン業界でいう「当たり年」とは、ブドウが良好な状態で収穫された年のことを指します。
一般的にはワインに使われることですが、日本酒やウィスキー、ブランデーなどのお酒にも当たり年はあります。

当たり年のワインは、品質が高いものが多いとされていますが、ワインの当たり年は生産地によってさまざまです。
当たり年のロマネ・コンティは、希少価値が極めて高いことから、さらに高値で取引され、数百万は稀ではありません。

そこで次は、ロマネ・コンティの当たり年一覧と、特に価値が高い当たり年のワインの味わいと参考価格をご紹介します。

ロマネ・コンティの主な当たり年一覧

年代西暦
1940年代1945年
1950年代
1960年代1962年、1969年
1970年代1971年、1976年、1978年
1980年代1985年
1990年代1990年、1999年
2000年代2005年、2009年
2010年代2010年2015年、2016年
2020年代2019年、2020年

特に評価が高いロマネ・コンティ当たり年

ロマネ・コンティ[1945]

20世紀最高との呼び名を持つほど、極めて希少性の高い幻のワイン。通常、ロマネ・コンティは6,000本ほど生産されるところが、1945年は戦後の混乱により、たったの600本でした。

味わいの特徴

ブルーベリーやブラックカラント、トリュフ、土の質感が混ざり合った複雑な味わい。
濃厚かつしっかりとした骨格を持ち、酸味のバランスが取れた、長い余韻に浸ることができるワイン。

参考価格

38,485,120円〜

ロマネ・コンティ[1990]

1990年はブルゴーニュ地方の気候条件が珍しく安定し、高品質のピノ・ノワールが収穫できた当たり年です。1990年産のロマネ・コンティは、例年以上に規模が大きく、さらにヴィンテージが組み合わさることにより、特別感が強調され、多くのワイン通を魅了しています。

味わいの特徴

クローブ、シナモン、ブラックベリーの甘いアロマとスモーキーなアロマが織りなす非常に豊かで多彩な味わいを兼ね備えるフルボディワイン。通常よりも豊富なタンニンと力強い特徴を持っています。

参考価格

3,504,775円〜

ロマネ・コンティ[2005]

アメリカのワイン評論家であるロバート・パーカー氏により、最高得点の満点がつけられたワインのひとつであり、世界的に評されています。2005年は非常に良質なブドウが栽培された当たり年となり、印象深い傑作となりました。

味わいの特徴

例年よりも特に複雑性に富んだ特別なワインです。バラやすみれなどの控えめな香りが広がり、濃厚さとフレッシュさのバランスが驚くほど調和しています。シルクのような質感ながら、豊富なタンニンにより味わいのある深みが感じられます。

参考価格

3,292,364円〜

ロマネ・コンティ[2015]

ブルゴーニュ赤ワインの頂点のひとつと評される2015年産ロマネ・コンティは、2005年産と同様にパーカー・ポイント100点を獲得しました。平均樹齢56年の古い樹から栽培されたブドウを使用した逸品です。

味わいの特徴

濃縮感と持続性に富んだ存在感のある赤ワインながら、非常に軽やかな飲み心地が完璧なバランスを作り出しています。熟した赤や黒の果実、スパイス、バラの花びら、ミネラルの風味の優雅なノートが広がります。

参考価格

3,714,981円〜

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティの商品一覧はこちら

ロマネ・コンティを高く売却するコツ

ロマネ・コンティの当たり年ワインの購入を考えている方の中には、売却も検討されているかもしれません。

ワインの買取方法は、主に店頭買取、宅配買取、出張買取があります。
買取店によって価格の差があるため、複数の業者に無料査定を依頼し、ロマネ・コンティの買取実績が豊富な店舗を選ぶことが大切です。

商品を購入する際も、正規輸入代理店の正規品かどうかをチェックし、古物商許可番号を確認できる業者を選びましょう。
ただし、価値の高いロマネ・コンティでも、状態の良し悪しによって買取価格が大幅に変わってしまいます。

ロマネ・コンティを高く売却するポイントは、以下の通りです。

  • 液面が高い
  • コルクの状態がいい
  • ラベルにカビや汚れがない
  • 正規輸入代理店で購入した正規品
  • 付属品がすべて揃っている

ロマネ・コンティを高く売却するには、保存状態が何より重要です。
家庭用セラーは温度変化が大きいため、オールドヴィンテージワインの保管には適していません。

繊細なオールドヴィンテージワインの保管・管理には「TERRADA WINE」がおすすめです。
次の章では、ロマネ・コンティを長期保管したい方に向けて、TERRADA WINEの魅力を解説します。

最上級の環境でワインを保存・管理するならTERRADA WINE

今回は、世界一の価値の高さを誇る高級ワイン「ロマネ・コンティ」の歴史から特徴、当たり年ワインのご紹介に至るまで、その魅力と価値の高さの理由をお伝えしました。

記念品としても投資対象としても人気が高く、何十年も熟成させることで新たな可能性を秘めたロマネ・コンティですが、自宅保管は劣化を招くリスクがあります。

非常に高価なワインだからこそ、より良い状態で保管するために、ワインの購入、熟成、管理をすべて一括で行える「TERRADA WINE」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

通販でワインを購入できる「TERRADA WINE MARKET」では、手頃な価格のワインから希少なヴィンテージワインまで取り揃え、気軽に楽しみたい方もワイン通の方も満足できるラインナップです。
また、ヴィンテージや年代別、地域別、味わい別などで検索でき、自分好みのワインを探しやすくなっています。

さらに、ワイン保管サービスの「TERRADA WINE STORAGE」を利用すれば、サイトから購入したワインを1本から数千本まで、ワイン専用の倉庫で長期保管できます。
倉庫内は365日24時間体制で空調コントロールが行われ、ワインの熟成に最適な温度・湿度が保たれているから、ロマネ・コンティのような希少ワインを預ける際にも安心です。

ワインの預け方は、自分専用のワインセラーをレンタルできる「セラー保管」とオンラインで管理する「ボトル保管」の2種類があります。

特に高級ワインの保管におすすめなのは、セラー保管ができ、ソムリエ常駐の特別な空間が広がる天王洲プレミアムです。
何か困りごとがあれば、ワインのプロに直接相談できるのは安心ポイントのひとつではないでしょうか。

少量のボトルだけ預けたい方には、月額1本99円から保管できるボトル保管プランが便利です。
全国どこからでもワインの預け入れ・取り出しができ、Webサイトからいつでも写真で管理ができます。
さらに、ワインごとの飲み頃を設定すると、メールでお知らせしてくれるサービスもあり、管理がよりしやすくなります。

世界最高峰のワイン、ロマネ・コンティを最高の状態でじっくり保管・管理するなら、TERRADA WINEをぜひご検討ください。

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寺田倉庫ソムリエチーム

寺田倉庫専属ソムリエです。 ワインの購入から保管まで、みなさまのワインライフをサポートさせていただきます。ワインについてお困りごとがございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

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フランスの北東部に南北に細長く位置するブルゴーニュは、超高級ワインを産出する銘醸地。
シャブリ地区、コート・ドール地区、ボージョレ地区からなっており、赤ワインではロマネ・コンティ、白ワインではモンラッシェが有名です。

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