日本で最も知名度の高いシャンパーニュといっても過言ではない、高級シャンパーニュの代名詞的存在であるドン・ペリニヨン。

レストランやワインショップで見かけることも多いですが、ドン・ペリニヨンではいくつかの種類のシャンパーニュが造られています。
ここでは種類ごとの特徴や価格、そしてプレミアムワインならではの保管方法などをご紹介します。

目次

  1. 高級シャンパン「ドンペリ(ドン・ペリニヨン)」とは?
  2. ドンペリの当たり年は?主な特徴や参考価格
  3. ドンペリの正しい保管方法とは?
  4. 全ラインアップが当たり年のドン・ペリニヨンを購入・保管するには

高級シャンパン「ドンペリ(ドン・ペリニヨン)」とは?

「ドン・ペリニヨン」とは、ワイナリーの名前・そのワインの銘柄名、どちらも指すものです。
まずは現在の名声と人気を集めるに至った歴史や、手がけるラインナップなどの基本的な情報をお伝えします。

ドンペリとは

「ドンペリ」とは、フランスのシャンパーニュ地方で生産される最高級のヴィンテージシャンパン「ドン・ペリニヨン」自体、またはその生産者の愛称です。
クリュッグ、アルマンド・ブリニャック、モエシャンなどの大手メゾンを擁する、LVMHグループのモエ・エ・シャンドン(Moët et Chandon)社が製造する中でも、特に日本では最も知名度が高い生産者・銘柄ではないでしょうか。

この名前は、17世紀にシャンパーニュ地方でワインの醸造を行ったという修道士ドン・ピエール・ペリニヨンにちなんで名付けられました。

(この修道士が所属していたオーヴィレール聖ペテロ修道院は、オーヴィレール村とともに現在では世界遺産にも登録されています。)

シャンパーニュの格付けにおいて上位の「ヴィンテージ・シャンパーニュ」であるドン・ペリニヨンのシャンパーニュ。
シャンパーニュにヴィンテージ表記を付けるには、その年に収穫されたブドウのみを用いて仕立てる必要があります。

多くのシャンパーニュに「NV(ノン・ヴィンテージ)」の記載を見かけますが、これは複数年のワインをブレンド(アッサンブラージュ)して、毎年同じ味わいになるように調節して造ったことを示しているのです。

特定の収穫年のブドウのみで造られるヴィンテージ・シャンパーニュ(シャンパーニュ・ミレジメ)は、瓶詰後に最低でも3年間熟成させてからでないと市場にリリースできないという規定をクリアする必要がある点、選び抜かれたブドウのみを用いることで生産量が限られる点から、価格もノン・ヴィンテージ・シャンパーニュよりも高価になることが多いのです。

ドン・ペリニヨンではヴィンテージ・シャンパーニュしか造っていません。
その徹底した品質の追求とこだわりの強さから、ドン・ペリニヨンがプレミアム・シャンパーニュとして名を馳せている理由の一片を感じられます。

ドンペリの種類

実はドン・ペリニヨンはさまざまな種類のシャンパーニュを手掛けています。
ブテイユ(750ml)が基本ですが、マグナム(1,500ml)以上のものは圧巻です。

それぞれが豪華なギフトボックスに入っていることが多い点も魅力ですね。(限定セットやコラボレーションの特別商品には、専用のアタッシュケースが用意されている場合もあります。)
こちらではそれぞれの特徴をご紹介します。

ドン・ペリニヨン(白)

最も一般的な、ドン・ペリニヨンのスタンダード・キュヴェ。
にもかかわらず、良い年に収穫された葡萄のみを使用し、最低8年間の熟成を経てリリースされるヴィンテージ表記付きのシャンパーニュです。
フレッシュでフルーティなキレのある酸味と、トーストやビスケットのような芳ばしい香り、芳醇な風味が特徴です。

ドン・ペリニヨン ロゼ

黒ブドウのピノ・ノワールと白ブドウのシャルドネ、多くのヴィンテージでこの2種から仕立てられるドンペリ・ロゼ。
日本ではそのラベルの色から、ラウンジなどで「ピンドン」と呼ばれることも多いようです。
鮮やかなピンク色が美しく、赤系果実やバラのニュアンスのある、いきいきとしたチャーミングなアロマとキレのある酸味、滑らかな余韻が魅力です。

ドン・ペリニヨン エノテーク

特に優れたブドウが収穫されたヴィンテージにのみ、選りすぐりのロットの果実から仕立てられます。
熟成期間は15年に及ぶ、現在は製造されていない希少なキュヴェです。
アルマンド・ブリニャックやクリュッグなどと同様に、買取業者の間でも、高値で取引される銘柄のひとつです。

ドン・ペリニヨン レゼルヴ・ドゥ・ラ・ベイ(ゴールド)

20年という長期間を経て商品化されるこちらは、ドン・ペリニョンのキュヴェの中でも最上級であると言えます。
レゼルヴ・ド・ラベイも現在公式販売は行われておらず、ますますその希少性を高めています。
高価買取の呼び声高い1本です。

ドン・ペリニヨン P2(プレニチュード 2)

ドン・ペリニヨンには飲み頃が3度訪れると言われており、こちらは2回目の飲み頃を迎えリリースされるキュヴェです。
通常のドン・ペリニヨン・ヴィンテージよりも8年以上長い熟成を経て市場に出されており、味わいのピークをたのしむことができます。
白とロゼの2種類があり、いずれも2、30年の熟成にも耐え得るポテンシャルがあります。

ドン・ペリニヨン P3(プレニチュード 3)

おおよそ25年間の熟成を経て、もっとも美味しいとされる、3回目の飲み頃を迎えてリリースされます。
こちらも白、ロゼの2種類存在します。
このクラスの高級ワインは、単体でこそ本当の価値をたのしむことができるという意見もありますが、ウニやトリュフなどの高級食材を用いたお料理とも最高のペアリングが実現します。

ドン・ペリニヨンの商品一覧はこちら 

ドンペリが高価な理由

ドン・ペリニヨンの各種シャンパーニュが高価である理由は様々です。
まず、前述の通り、ヴィンテージシャンパンであるため、特定の年に収穫されたブドウのみを使用していることから決して多くの量は生産できません。

最も手に入れやすいドン・ペリニヨン・ヴィンテージでさえ最低でも8年以上の熟成が必要で、高価格帯プレミアム・ラインではさらに長い熟成期間を必要とする点も、ひとつの要因です。

また、製造過程が非常に厳格で、品質管理が徹底されているという点にも膨大な時間や費用などのコストがかかっています。
高級なお酒の代名詞として広く認知されているドンペリのブランド力も大きな要因であり、需要が大きいため、供給量とのバランスが保たれず、売値の上昇や相場価格の変動がおこることは必然であるとも捉えられます。

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ドンペリの当たり年は?主な特徴や参考価格

ワインの当たり年とは一般的に、「質の良いぶどうを十分な量収穫できるに適した、天候に恵まれた年」を指します。

テロワールに恵まれた質の良いブドウからは、長期間の熟成にも耐え得るレベルの「果実味の凝縮味」「酸味」を備えた味わいのワインに仕上がることが多いため、値段が高くなる場合が多い中でも、愛好家はそのヴィンテージが「当たり年」のものであるかどうかに注目するのです。

また、当たり年のワインは、パーカーポイントで高得点を獲得することが多いです。
このパーカーポイントとは、アメリカの有名なワイン評論家であるロバート・パーカー氏が考案したワインへの評価点数のことで、ワイン評論誌「ワイン・アドヴォケイト」において使用されています。

パーカーポイントが高く付けられたワインは、その味わい・品質を保証されたとも言え、皆がそのワインに注目するきっかけとなる、ひとつの指標でもあります。

パーカーポイントの評価による影響と高得点がつけられるワインの特徴

ドンペリの代表的な当たり年一覧

  • 1996年
  • 2000年
  • 2002年
  • 2008年
  • 2012年

シャンパーニュ地方全体への評価を鑑みても、上記を当たり年として挙げることができますが、ドン・ペリニヨンは、そもそも毎年造られるシャンパーニュではありません。

最もスタンダードなドン・ペリニヨン・ヴィンテージであっても、収穫されたブドウの品質が基準に満たなかった年には造られないのです。 ドン・ペリニヨンは、市場に出された全てのキュヴェの、さらに全てのヴィンテージが「当たり年ワイン」なのです。

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ドンペリの正しい保管方法とは?

知名度、人気ともに圧倒的な立ち位置のドン・ペリニヨンは、贈答品としても、特別な日にたのしむものとしても最適です。
しばらく飲まずに置いておくというシチュエーションも少なく無いでしょう。
こちらでは、ドン・ペリニヨンの保管に適した条件や方法をご紹介します。

ドン・ペリニヨンを半年~数年間という長期間保管する場合、理想的な温度帯は12~16 °Cです。
液体の保存温度が14℃くらいになることが推奨されます。
また、直射日光を避け、振動の少ない冷暗所で、水平に寝かせた状態で保管しましょう。

自宅にワインセラーが無くとも、冷蔵庫(野菜庫)を一時的な保管場所として利用することも可能です。
ただ、注意点がいくつかあります。
やはりこの場合は温度が低すぎたり、扉の開閉で温度変化が起こったり、更には他の食品の臭いが移ったりする可能性もあるので、数カ月以内に飲むことが望ましいとされます。

ワインには賞味期限はありませんが、ベストな状態での保管が、いざ飲むその時、更には長期熟成後の美味しさに直結するので、ワインセラー、ワインクーラーや、専用の保管場所の利用がおすすめです。

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全ラインアップが当たり年のドン・ペリニヨンを購入・保管するには

今回は、造られるすべてのワインが当たり年のワインであるという、プレミアム・シャンパーニュ、ドン・ペリニヨンについてご紹介しました。
レストランやワインショップでもよく目にしますが、希少な上級シリーズは入手ルートが非常に限られています。

また、実はプレミアム・シャンパーニュは長期熟成に非常に向いています。
熟成を経るにつれて、その液体の色は濃度を増し、発砲は落ち着いて、上質でしっとりとした白ワインのような味わいに変化していくのです。

このようなドン・ペリニヨンを購入、そして最適な状態で保管するのにおすすめしたいのが「TERADA WINE」のサービスです。

TERRADA WINE MARKETでは、5大シャトーのような高級赤ワインや、ソムリエ厳選の希少な白ワイン、古いヴィンテージの銘柄などを豊富に取り揃えています。
地域やヴィンテージ、販売価格、味わいごとに検索ができるため、ご自身のお好みに合ったワインを見つけやすくなっています。

「TERRADA WINE MARKET」で購入していただいた商品は、そのままTERRADA WINE STORAGEボトル保管へお預け入れが可能です。
TERRADA WINEの倉庫は、温度管理や湿度管理が徹底されており、ワインの品質を最大限に良い状態で保つための環境が整っています。

また、セキュリティ対策も万全であり、安心してワインを預けることができます。 飲み頃を迎えるまでの保管・管理にお困りの際には、TERRADA WINEのサービスを活用して、ワインの品質を確保してはいかがでしょうか。

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記事著者

寺田倉庫ソムリエチーム

寺田倉庫専属ソムリエです。 ワインの購入から保管まで、みなさまのワインライフをサポートさせていただきます。ワインについてお困りごとがございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

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Champagne

シャンパーニュ

スパークリングワインの1種としても知られるシャンパーニュ。なかでもA.O.P. の厳しい規定を遵守して造られるものだけがラベルに「シャンパーニュ」と表記することができます。
日本は高級シャンパーニュをこよなく愛する国のひとつで、その希少性は年々上がっています。