ボルドー地方・メドック地区の格付第1級シャトー、シャトー・ラフィット・ロスチャイルド。
1級シャトー5つを代表するその存在感で、左岸の王者として不動の地位を称えられています。

ワインショップやレストランでだけでなく、祝い事の記念等でプレゼント用としても見かける方が多いと思いますが、長期熟成により本領を発揮するシャトー・ラフィット・ロスチャイルドは、世界中のワイン愛好家の注目の的であり、コレクションしている方も多くいます。
ここでは世界最高峰のプレミアム赤ワイン、シャトー・ラフィット・ロスチャイルドについて解説いたします。
目次
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シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(シャトー・ラフィット・ロートシルト)の基礎知識

生産者の名前でもあり、ワイン自体の名前でもある「シャトー・ラフィット・ロスチャイルド」。
これは英語読みで、しばしば「シャトー・ラフィット・ロートシルト」とドイツ語読みをされることもあります。
ここではシャトーラフィットロスチャイルドの歴史や特徴など、基本的な情報をご紹介します。
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(Chateau Lafite-Rothschild)とは?

フランスワインの中でも有名なワイン産地、ボルドーのメドック地区、ポイヤック村に位置するシャトー(生産者)です。
先にも述べましたが、「シャトー・ラトゥール」「シャトー・オー・ブリオン」「シャトー・マルゴー」「シャトー・ムートン・ロートシルト」に並ぶボルドー五大シャトーのひとつで、「左岸の王者」と讃えられる、偉大なワインを生み出しています。
長い歴史の過程で多くの著名な政治家に愛された実績もあり、卓越した品質でこの生産地の中でも特に高い名声を得ています。
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(シャトーラフィットロートシルト)の歴史

このワイナリーの歴史は非常に古く、少なくとも17世紀まで遡ることができますが、セギュール家が所有していた18世紀には、その名声が確立されていたと言えるでしょう。
1855年にはメドック格付け第一級の筆頭に選出され、今日まで王座の地位に君臨し続けています。
現在の所有家、ロスチャイルド家は1868年にこのシャトーを購入しています。
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(シャトー・ラフィット・ロートシルト)の特徴

高級・高品質・人気なワインを生み出すワイナリーでは多くの要素が共通しますが、シャトー・ラフィット・ロスチャイルドでは、分析された土壌で、独自の栽培方法で作ったブドウを厳選し、丁寧な醸造プロセス(樽熟成など)を経てワインに仕立て上げます。
ワインは芳醇な香りと、エレガントで繊細な味わいを両立させたフルボディタイプで、長期熟成に適しており、飲み頃は通常、10~30年後ともいわれます。

カベルネ・ソーヴィニヨンという黒ブドウ品種の割合が高いこともこのような味わいに仕上がる要因のひとつで、シャトー・ラフィット・ロスチャイルドは、寝かせる(熟成させる)ことで、複雑なアロマや果実味に一体感が生まれ、タンニンはシルキーな味わいへと変化していきます。
カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、基本的にその他にはメルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドもブレンドされています。
カベルネ・ソーヴィニヨンとは
果皮が厚く、色素が濃い黒ブドウの1種。このブドウから造られるワインは、濃厚で力強く凝縮した果実味と豊富なタンニンを備えます。
熟成させて美味しく飲むためには、ワイン自体に芳醇な果実味と程よい酸味が必要であるため、カベルネ・ソーヴィニヨンのワインは熟成のポテンシャルを備えたものであることが多いと言えます。
シャトー・ラフィット・ロートシルトは、日本でも1本数万円~数十万円という値段で取引されるプレミアムワインですが、毎年安定した品質を保っていることや、知名度・人気は圧倒的であることから、ワインショップやレストランのメイン商品として欠かすことのできない銘柄となっています。
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(シャトー・ラフィット・ロートシルト)の当たり年は?

さて、ワインには「当たり年」と概念があるという話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
ワインの当たり年とは、ワインの品質を決定づけるために重要な要素となるブドウの出来が良く、結果、高品質なワインが生産された年を指します。
当たり年の場合は、ワインの評価メディアが付ける点数も高くなる傾向にあります。
数ある評価メディアの中でもよく知られている「パーカー・ポイント」は、アメリカの有名なワイン評論家であるロバート・パーカー氏が立ち上げたもので、ワイン評論誌「ワイン・アドヴォケイト」において使用される、ワインへの評価点数のことです。
こちらでは当たり年のシャトー・ラフィット・ロスチャイルドの詳細をみていきます。
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(シャトー・ラフィット・ロートシルト)の当たり年一覧
・1982
・1996
・2000
・2003
・2005
・2009
・2010
・2015
・2016
・2018
・2019
シャトー・ラフィット・ロスチャイルドの評価は全体的に高い傾向にありますが、特に2000年以降のヴィンテージは、高水準の品質を保ち続けていると言えます。
中でも2003年・2010年・2019年はパーカーポイント100点満点を獲得しており、これらのヴィンテージはひときわ重層的な風味と、高い熟成能力を持ち合わせています。
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(シャトー・ラフィット・ロートシルト)[2003年]
特徴
クラシックなバックヴィンテージのニュアンスを彷彿とさせつつ、カシスを思わせる豊かで芳醇なスタイル。完璧に近いと評される仕上がりです。
参考価格
17万円台~23万円台(※価格相場は常に変動します)

シャトー・ラフィット・ロートシルト [2003]750ml
ワインセラーウメムラ
238,000円
※売り切れの際はご容赦ください
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(シャトー・ラフィット・ロートシルト)[2010年]
特徴
若いうちはなかなか開かないアロマが長期熟成のポテンシャルを感じさせます。リッチで熟したタンニンが魅力の凝縮感のあるヴィンテージで、ミネラル感のある余韻をたのしむことができます。
参考価格
18万円台~20万円台
シャトー・ラフィット・ロスチャイルド(シャトー・ラフィット・ロートシルト)[2019年]
特徴
バランスに優れており、重層的で深みのある味わいと官能的な余韻で、直近10年間のビンテージの中で最上という高い評価を受けています。
参考価格
14万円台~18万円台
シャトー・ラフィット・ロスチャイルドのセカンドワイン「カリュアド・ド・ラフィット」

ファーストのシャトー・ラフィット・ロスチャイルドは言わずもがな、セカンドワインのカリュアド・ド・ラフィットも注目すべき銘柄です。
ここではラフィットが誇るセカンドラベルについて解説します。
セカンドワインとは
そのシャトーが手掛ける最上級のワインの基準には達しなかったブドウ/ワインになる前の果汁を用いて、別のワインとして仕立てられたものを指します。
ファーストラベルに使用されるものよりも樹齢の若い樹のブドウや、天候の影響などにより期待された品質を損なった一定の区画のブドウが用いられることが多いです。
セカンドワイン「カリュアド・ド・ラフィット」とは?
シャトー・ラフィット・ロスチャイルドが製造しているセカンドワインです。
ラフィットの魅力を堪能できるクオリティでありながら、ファーストよりも低価格で、気軽に楽しめることから人気を集めています。

実はカリュアド・ド・ラフィットに使用されるブドウが採れる畑はファーストラベルのシャトー・ラフィット・ロスチャイルドと同じもので、非常に贅沢なセカンドワインであるといえます。
ラフィットの畑では、収穫されるブドウのおよそ3割がファーストラベルに使用され、残りのブドウから厳選し、約4割のブドウがセカンドラベルに使用されているのです。
セカンドワイン「カリュアド・ド・ラフィット」の特徴

ファーストラベルのシャトー・ラフィット・ロートシルトに比べて、メルロの比率が比較的高いことが特徴として挙げられます。
品格や堅牢さを感じさせるシャトー・ラフィット・ロスチャイルドの魅力を残しつつも、まろやかでややカジュアルに楽しめるワインに仕上がっています。
ファーストラベル同様、ヴィンテージごとにブレンド比率が異なり、シャトー・ラフィット・ロスチャイルドと必ずしも当たり年や評価誌の点数が一致するわけではありません。
セカンドワイン「カリュアド・ド・ラフィット」の当たり年

・2003年
・2009年
・2010年
・2016年
・2018年
2010年代前半はやや不安定な年も見られましたが、2015年以降はパーカーポイント90点以上を維持し、安定感のある品質を保っています。
中でも2018年のカリュアド・ド・ラフィットは、パーカ-ポイント94の高評価を受けています。
これはセカンドラベルの中では非常に高い点数であると言えます。
当たり年のシャトー・ラフィット・ロスチャイルドを保管するには
今回は世界を代表する高級ワイン、シャトー・ラフィット・ロスチャイルドについてご紹介しました。
長期間の熟成を経て素晴らしい味わいを魅せるこのワインは、飲み頃が来るまでしっかりとした環境で保管・熟成させることがおすすめです。

そこでご紹介したいのは、ワインの購入と保管ができる「TERRADA WINE」のサービスです。
自宅にあるワインや各地のワインショップで購入されたワインの他、「TERRADA WINE MARKET」でご購入いただいたワインは、そのまま「TERRADA WINE STORAGE」へお預け入れが可能です。

1本単位でも保管できるTERRADA WINE STORAGEでは、温度・湿度・照度を徹底管理しており、ワインの熟成に最適な環境下で、飲み頃になるまでワインを預けることができます。
ワインを美味しく熟成させるためには、適切な保管環境を維持することが必要不可欠です。
TERRADA WINEのサービスをぜひご検討ください。