イタリア屈指の高級ワイン産地として知られるピエモンテ。
王宮都市トリノの優雅な食文化とも深く結びつくこの地は、世界中の愛好家を魅了し続けています。

本記事では、ランゲやクーネオ県をはじめとする代表的な丘陵地帯のテロワール、ネッビオーロやバルベラといった主要ブドウ品種、さらにはDOCGに代表される高品質なランクのワインについてを詳しくご紹介します。

目次

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  1. ピエモンテの概要
  2. ピエモンテの主要なブドウ品種
  3. ピエモンテを代表するワインとは?
  4. ピエモンテの極上ワインを最高の状態で楽しむために

ピエモンテの概要

イタリア北西部に位置し、壮大なアルプス山脈の足もとに広がるピエモンテ州。

世界中のワイン愛好家から熱い視線を注がれるこの地は、類まれなる気候と複雑な土壌に恵まれた、イタリア屈指の高級ワイン産地です。

まずはピエモンテの地理的特徴と、なぜこれほどまでに偉大なワインが生み出されるのか、その理由を紐解いていきましょう。

ピエモンテとは?

ピエモンテはイタリア北西部に位置し、イタリア語で「山の麓」を意味する州です。

北側と西側を急峻なアルプス山脈、南側をリグーリア・アペニン山脈に囲まれており、州内の地形は山岳部・丘陵部・平野部の三つのゾーンに分けられます。

地域によって土壌や気候の条件が大きく異なるため、それぞれのテロワールに適した数多くのブドウ品種が栽培されています。

ワインの生産に適している理由

アルプスから吹き降ろす冷たい空気と穏やかな地中海の気候が衝突することで、この地域には昼夜の大きな寒暖差が生まれます。

この厳しい寒暖差がブドウの糖分を高め、深みと複雑味のある味わいのワインを生み出す原動力を与えます。

さらに、泥灰岩や石灰岩を主とする独特の土壌が、ワインに豊富なミネラルとしっかりとしたタンニンをもたらしています。

ピエモンテの主要なブドウ品種

ピエモンテ州のワイン造りを語るうえで欠かせないのが、古くからその土地に根ざしてきた固有品種の存在です。

気候や土壌の個性を如実に反映する代表的な黒ブドウ(赤ワイン用)と白ブドウ(白ワイン用)の主要品種をご紹介します。

赤ワイン品種

ピエモンテで栽培される主要な赤ワイン用ブドウは、いずれもこの土地を原産とする黒ブドウ品種です。

・ネッビオーロ

春の発芽が早い一方で収穫時期が秋深くまで遅く、寒さに弱い上に実が密集しているためカビが発生しやすいという特徴を持ちます。
栽培条件が非常に難しく繊細なため、ピエモンテ州内でも限られた最高の条件下でしか栽培されていません。

・バルベーラ

暑さにも寒さにも非常に強く、生産性が高いのが特徴です。
18世紀末にヨーロッパ全土を襲ったフィロキセラ禍でネッビオーロが被害を受けた際、その代わりに重宝されたことで一気に広がりました。
現在でもピエモンテのワイン総生産量の半分以上がこの品種から造られています。

・ドルチェット

ネッビオーロの栽培が難しい北側の斜面や高地といった環境でもたくましく育ちます。
早熟で比較的早く収穫できるため、多くの生産者にとって扱いやすく重宝されている品種です。

白ワイン品種

主要な白ブドウのうち、コルテーゼとアルネイスはピエモンテ原産、モスカート・ビアンコはギリシャを起源とする品種です。

・コルテーゼ

主に州南部のアレッサンドリア県やアスティ県で広く栽培されている品種です。
1659年にはすでにブドウ園での植栽記録が残されているほど古い歴史を持ちます。
病害への耐性があり収穫量も多いため安定した品質を誇り、近年ではそのポテンシャルの高さから高い評価を受けています。

・アルネイス

病気にかかりやすく栽培難度が高い品種です。
かつては需要が激減し、1979年には栽培面積がわずか45ヘクタールまで落ち込みました。
しかし1980年代に入り栽培・醸造技術が向上するとともに、ピエモンテ原産の固有品種を見直す動きが起こったことで復活を遂げ、現在はピエモンテを代表する白ブドウ品種の一つとして定着しています。

・モスカート・ビアンコ

古くから栽培されている歴史ある品種で、一般的にはマスカットの別名でも知られています。
早熟で収穫時期が早いものの、病害に弱く丁寧な栽培が求められます。
ピエモンテではアスティ、アレッサンドリア、クーネオの3県で広く栽培されています。

ピエモンテを代表するワインとは?

イタリアの中でもピエモンテ州のワインは、厳格な法制度に基づいた高品質の証であるDOCやDOCGに数多く選定されており、国内トップクラスの認定数を誇ります。

【ピエモンテを代表するワイン】

名称種類特徴
バローロ赤ワイン・「ワインの王」と称されるイタリア最高峰の赤ワイン
・力強くしっかりとした味わいで、タンニンと酸味が強い長期熟成タイプ
バルバレスコ赤ワイン・「ワインの王」バローロに対し、「ワインの女王」と呼ばれる
・タンニンやフェノールが少なく、バローロと比較して柔らかく繊細な味わい
ガヴィ白ワイン・辛口の白ワイン
・フレッシュな味わいで、爽やかな酸味とミネラル感が特徴

ピエモンテの極上ワインを最高の状態で楽しむために

名峰アルプスに抱かれたピエモンテ州は、恵まれた気候と複雑な土壌によって、バローロやバルバレスコをはじめとする世界最高峰のワインを生み出し続けています。

ネッビオーロやバルベーラ、アルネイスといった個性が際立つブドウ品種の特性を知ることで、その奥深い魅力をより一層楽しむことができるでしょう。

特にネッビオーロから造られるバローロやバルバレスコは、豊富なタンニンと酸味を備えた「長期熟成」を経てこそ真価を発揮するワインです。

しかし、本領を発揮するまで数年から数十年という年月を要する繊細なプレミアムワインを、自宅で理想的な状態のまま保ち続けるのは容易ではありません。

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記事著者

寺田倉庫ソムリエチーム

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南北に細長い地形のイタリアは、その多様性が魅力です。
土着品種に国際品種を上手に取り入れながら、土地の個性を表現したワインが全土で作られており、バローロやバルバレスコ、スーパータスカンなど、世界に誇る偉大なワインを生み出す銘醸地も多数存在します。