TERRADA WINE MARKETでは、ワインのインポーターやワイン専門店など、各ストアの個性を生かしたワインをラインナップしています。
この企画では、それぞれのストアを代表したプロの皆様からストアの魅力やおすすめワイン、ワインのプロが感動したワインなどを聞いていきます。
第3回 ラ・ヴィネ
恵比寿ガーデンプレイス、虎ノ門ヒルズに店舗を構えるラ・ヴィネは、知識、経験共に豊富なソムリエが接客するフランスワインの専門店です。
TERRADA WINE MARKETでは、フランス各地の個性溢れるワインを中心に、オールドヴィンテージや稀少品などを販売しています。
今回は、ラ・ヴィネ ネットショップの高野(写真:左)さんにお話しを伺います。
高野徹平さん
JSA認定シニアソムリエ。
銀座の並木通りに本店を構える三笠会館に入社後、調理場を経てホール勤務へ。
鵠沼店、新宿伊勢丹会館店、新宿伊勢丹本館7階AGIO、経堂のイタリアン、パラツィーナ、横浜相鉄ジョイナスのイタリアン店舗新規立ち上げのマネージャーとして勤務。
その後、恵比寿ガーデンプレイスのWINE MARKET PARTY店でイタリアワイン担当を経て、現在のフランスワイン専門店ラ・ヴィネで働いています。
好きなお酒はシャンパーニュ、ブルゴーニュの赤白、ビール、冷涼な地区の白ワイン。
趣味は釣り。
釣行先は金沢八景、相模湾、真鶴、熱海、式根島、最近はもっぱら三浦半島の間口港。
フランスワインを豊富に取りそろえたラ・ヴィネ
――ラ・ヴィネのフランスワインの取り扱いはすごいですね。
ラ・ヴィネは、開業して10 年間、パリの三ツ星レストラン「ル・タイユヴァン」のワインショップ「カーヴ・タイユヴァン」でした。
日本全国からワイン通が集まるお店として知られていましたが、 2004年に店名を「ラ・ヴィネ」に変え新たにスタート。
カーヴ・タイユヴァン時代から取引が続く、現地ネゴシアンからコンディション抜群の銘醸ワインを仕入れています。
――ラインナップにどのようなこだわりがありますか?
ラ・ヴィネでは毎年4 名のソムリエをフランスに派遣し、ワインの買い付けを行っています(現在はコロナ過の為休止中)。
訪問エリアはフランス全土に渡り、フランス現地でしか手に入らないようなワインも多くストックしています。特にシャンパーニュの品揃えは日本一と言われ、本物への拘りが強いワイン好きの方が店舗にご来店されています。
――味わいや、生産者のスタイルなど、買い付けるときのポイントなどありますか?
買い付けで優先していることは、日本にまだ輸入されていない新しい生産者や面白いキュヴェをいち早くお客様に紹介したい!ということですが、新しい生産者の開拓ばかりだけでなく、旧知の生産者のところも訪問して、お互いの近況報告などを交換し合い、継続的な関係を築いてけるようにしています。
メールだけのやり取りでワインを輸入することもできますが、それだとなんだかさみしいですから。
担当者一押しワイン
――生産者とのつながりも大切にされているんですね。そんなラ・ヴィネさんの一押し商品を教えてください。
ブラン・ド・ブラン レ・ヴィーニュ・デュー [2002] 1500ml
私が2019年に訪問してきたシャンパーニュ地方シャムリー村の生産者ボネ・ポンソンの、ブラン・ド・ブラン レ・ヴィーニュ・デュー2002年をお勧めします!
――レコルタンの生産者ですね。なぜ、こちらのワインを選ばれたのですか?
フランスの南西に位置するシャムリー村はプルミエ・クリュに格付けされていて、このあたり一帯の村はプティ・モンターニュ・ド・ランスと呼ばれる注目の産地です。
その中でも石灰岩を多く含む土壌が多いシャムリー村は、シャルドネの栽培比率が高いのが特徴で、このレ・ヴィーニュ・デューは優良年のみに仕込まれる、シャムリー村の単一区画で育まれたシャルドネを7年以上瓶熟させたブラン・ド・ブランです。
コート・デ・ブランの特級格付けシャルドネのような、鮮烈な酸は持ち合わせていませんが、黄色味を帯びたマンゴーやパパイヤのようなフルーツの香りを持ち、それを引き立てるような酸が余韻に続きます。
――2002年、もう20年前ですね。シャンパーニュのバックヴィンテージは貴重ですね。
このキュヴェの現行のヴィンテージはもう2012年なのですが、現地でテイスティングさせてもらった2002年の味が忘れられず、蔵元が家族用にストックしていたマグナムサイズを、特別に少しだけ分けてもらうことができた貴重なシャンパーニュです。
レコルタン・マニピュランのシャンパーニュが大好きな人はもちろんですが、これから小規模生産者のシャンパーニュを試していきたいな、と思っている方も楽しめる、熟成ブラン・ド・ブランです!
――ラ・ヴィネさんでは、オールドヴィンテージなどの取り扱いも多いように思いますが、私たちがオールドヴィンテージを購入するときにはどのようなところに気を付けたらよいでしょうか?
一番いいのは現物を見て、キャップシール、液面、エチケット等の状態を確認することですが、ネットショップで購入される際は、実店舗をもっているショップからの購入をおすすめします。
というのも、実在庫を持っていないショップは、注文が入ってからワインを手配するので、手元に届いてからコンディションをチェックすることになります。一度、手元に取り寄せるならいいほうで、ショップから依頼された輸入元から購入者へ直送する場合もありますので、そうなるとノーチェックでお客様の手元に届いてしまいます。
ラ・ヴィネがTERRADA WINE MARKETに掲載しているワインは、すべて実店舗で保管しておりますので、ワインのコンディション等、気になることがございましたら何でもお問い合わせください!
ご紹介いただいたボネ・ポンソンの、ブラン・ド・ブラン レ・ヴィーニュ・デュー2002年の他、DRCなどの希少銘柄、フランス各地の銘醸ワインが数多く入荷しています。
どのワインも数量がわずかですので、見つけたらすぐにご購入いただくことをおすすめします。
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