パーティや自家用に購入するだけでなく、誰かにプレゼントとして貰うことも多いワイン。
ワインには賞味期限が無く、記念として取っておくことができるお酒であるため、すぐに消費せず、数カ月~数年、もしくはそれ以上の長期間、熟成させておきたいという人も多いのではないでしょうか。

ここではワインを自宅で保管するための手段として、誰もがまず検討するワインセラーの購入について、詳しく解説します。

目次

  1. ワインセラーとは
  2. ワインセラーの役割
  3. ワインセラーの種類
  4. ワインセラーを選ぶポイント
  5. ワインセラーを使用する際の注意点
  6. 保管のプロが運営するワインセラーとは

ワインセラーとは

「ワインセラー」とは、ワインの品質を維持するための専用の保管庫であると言えます。
「ワインクーラー」とは使用する目的が違いますので、用途に応じて使い分けができると良いですね。

まずワインセラーは、現地のワイナリーの地下カーヴのような保管環境を再現するもので、半年~数年、数十年と、長期的な保管やワインの良い熟成を目的とする場合に使用します。

ワインクーラーは、基本的には短期的な保管や即時冷却を目的とする場合に用いられます。
バケツのような形状となっていて、水を溜めて氷や塩を入れて更に冷やし、ボトルをその中へ入れて冷やすことができるもの。

側面全体が保冷剤のような構造となっているスリーブ自体を事前に冷凍して冷やしておき、ワインボトルに被せることで冷却、または保冷できるものなど、様々なタイプ・形状のものがあります。

ワインセラーの役割

自宅で保管するならワインセラーを、とワイン愛好家であればもはや常識のように捉える方が多いと思いますが、ここでは実際にワインセラーが果たす役割についてご紹介します。
冷蔵庫の野菜室との違いはどのようなものでしょうか。

温度管理

ワインの保存・保管には、適した温度帯があります。
ワインセラーの一番の役割は、外気温の変化に左右されず、庫内をワインの保管に適した温度に保つことです。
適切な温度を保つことによってワインの劣化を防ぎ、更には良い状態で熟成させることにもつながります。

湿度管理

ワインにとっては、保管環境の湿度も重要です。
セラーの種類によって対応可否が異なりますが、適切な湿度を保つ性能を備えたものもあり、これはコルクの乾燥を防ぐ役割を果たします。

ワインセラーの種類

ワインセラーは大きさだけでなく、その冷却方式によっても様々な種類が販売されています。
それぞれに向き・不向きがあるので、比較した上で自身の目的や予算、所持しているワインに合うものを選びましょう。
ここでは冷却方式別に特徴をご説明いたします。

コンプレッサー式

モーターの力で冷却するという、一般的な冷蔵庫やガラス式ショーケースにも採用されている冷却方法です。
ほかの方式に比べて冷却能力が高く、安定した温度設定・管理ができるため、長期の保管や熟成を考える場合に適しています。
レストランなどで見かける大型のセラーも、コンプレッサー方式のものが多いです。

デメリットとしては、動作音が発生する点や比較的セラー自体の価格の高さが挙げられます。

ペルチェ式

電流を流すことで熱を移動させる原理を利用した冷却方法を採っており、運転音が静かなものが多いです。
小型でコンパクトなサイズ(省スペース)のものが多く、本体価格が比較的安価なので、家庭用に手軽に導入できる点も人気の要因のひとつです。

デメリットとしては冷却性能が他と比較すると低いことが挙げられ、気温に影響を受けやすいため、毎年厳しい夏を迎える日本においては、設置場所・環境によっては年間消費電力・電気代が高めになるでしょう。

熱吸収式(アンモニア式)

みかける事の少ないこの方式のセラーは、静音性に優れ、モーターによる振動が発生しないことから、長期熟成用のワインのみを保管したいという愛好家におすすめです。
冷媒にアンモニアを使用し、コンプレッサー式と同様に気化熱を利用して庫内を冷やすもので、ドメティック社が「アブソープションシステム」という独自の商標権を獲得しています。

デメリットとしては、冷却力がコンプレッサー式に比べると低く、セラーの扉を頻繁に開閉する場合や室温が高い場合、庫内温度を保つための稼働に伴う消費電力が多くなる点が挙げられます。

ワインセラーを選ぶポイント

いざ導入することを決めた後、家電量販店やオンラインサイトでどの商品にするべきか、迷われる方が多いと思います。

こちらでは選び方とポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

冷却方式

前述の通り、冷却方式によってメリット・デメリットがあります。
長期保管や熟成を目的とする場合は冷却能力の高いコンプレッサー式。
短期保管を重視する場合はペルチェ式。

静音性を重視する場合は熱吸収式が適していると言えますが、それぞれの特徴から、まずは自分に合った冷却方式を把握しましょう。

長期熟成を経てから飲む赤ワイン、もしくは比較的すぐにフレッシュな状態で飲む白ワイン、どちらの保管が多くなりそうか、という点から考えてみてください。

機能性

冷却方式やメーカー、シリーズによって、消費電力や温湿度管理の性能が異なります。
どの程度の期間保管するか、また、セラーに入れようとしているワインのレベル(質・値段や希少性)によっても求める機能が異なる場合が多いので、性能については特に、事前にしっかりと調べておきましょう。

収納本数

自宅に置く場合はスペースが限られていることも少なくありません。
しかし、セラーをはじめて購入した多くの人が「もう一回り大きいサイズを選ぶべきだった」と口にすると言います。

購入したり、貰ったりなどする頻度から容量を予想すること。
既にワイン愛好家である場合は、収集癖の有無や趣味に対するお金、時間の使い方などから大きさを検討しましょう。

デザイン性

セラーのイメージ

メーカーによって、セラーのデザインも様々です。
リビングルームに置く場合などは来客のあった際に人目に触れることも多く、インテリアとして見た目はとても重要ですよね。
色や形、ガラス扉であるかどうかなど、いろいろな製品があるので、ぜひ見比べてみてください。

配置場所

キッチンやリビングルーム、書斎、ベッドルームなど、いろいろな場所が候補に挙げられますが、設置場所の検討もとても重要です。
コンセントだけでなくアース線も必要となるので、置くことができる場所は限られていることが多いでしょう。

また、周囲の面する壁から〇㎝空けるなど、セラーからの放熱、安全性や冷却効率を考慮した規定が定められていることがほとんどなので、十分なスペースを確保した上で、セラーのサイズを検討しましょう。

動作音が気になる場合は、生活スタイルを考慮することも大切です。

ワインセラーを使用する際の注意点

いざワインセラーを導入・使用するときに注意すべき点をご紹介します。
※あくまでも一般的な注意事項となりますので、各セラーの説明書等をしっかりとご確認ください。

ワインセラーの設置場所を確認する

前述の通り、放熱スペースを確保できる場所に設置しましょう。
また、換気が悪く湿度が高い場所や直射日光が当たる場所は冷却効率を下げてしまうため、避けることをおすすめします。

設置してから時間が経ってから通電する

コンプレッサー式の場合、ワインセラー内部の冷媒が安定するまでの時間を確保するため、設置してすぐに電源を入れることは避けましょう。冷蔵庫も同様ですね。
ペルチェ式の場合は、設置後すぐに通電しても問題無いでしょう。

保管のプロが運営するワインセラーとは

これまで自宅用のワインセラーについてご紹介してきましたが、ワインセラーは便利なアイテムである一方、購入コストや設置に必要なスペース、メンテナンスなども考慮する必要がありますよね。
導入自体を断念される方も少なく無いでしょう。

そのような場合は、ぜひ専門施設・設備下での保管もご検討ください。

大切なワインを適切な環境で保管するなら、寺田倉庫のワイン保管サービスがおすすめです。

TERRADA WINE STORAGEでは、徹底した温度・湿度管理を行っていることはもちろん、落下防止用のベルトを取り付けた棚、内部構造にこだわった特注の返送用段ボールの使用など、安全な保管環境を提供しています。

更に、保管中のワインはご希望のタイミング写真でワインの状態をチェックすることができ、コレクションとして一覧で管理が可能です。 飲み頃を迎えるまでの保管・管理にお困りの際には、TERRADA WINEのサービス活用もぜひご検討ください。

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記事著者

寺田倉庫ソムリエチーム

寺田倉庫専属ソムリエです。 ワインの購入から保管まで、みなさまのワインライフをサポートさせていただきます。ワインについてお困りごとがございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。

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